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Giovanni Paolo Maggini

Violin Maker  c.1580-c.1630
BresciaItaly

ジョヴァンニ・パオロ・マッジーニはブレシアのボッティチーノで生まれた、最も著名なブレシア派の製作家である。彼は1586年頃にブレシアへ移りガスパロ・ダ・サロの弟子となった後、1606年に独立し、25年間に渡りヴァイオリンとヴィオラの開発に於いて大きな進歩をもたらした。
 
マッジーニのヴァイオリンは、今日の標準的なボディサイズである355mmの中型モデルと、370mm前後の大型モデルと2種類存在する。彼自身は、その豊かな音から大型モデルを好んでいた様である。このボディサイズを縦に伸ばして大音量を得ようとする着想は、1690年代にアントニオ・ストラディヴァリが生み出した「ロングパターン」の開発にも影響をもたらしたと考えられる。また、彼の初期作品のヴィオラは、ガスパロ・ダ・サロのそれと同様、ボディレングスが44cmあったが、それを41-42cmへ縮め、コントラアルトのヴィオラの標準型を確立した。
 
マッジーニのラベルは日付の記載が無いため、彼の楽器を時系列に並べることは困難であり、彼の作品とされてきた数多くの楽器に於いても混乱を来してきた。最近では、デンドロクロノロジー(表板の年輪幅を用いた年代測定法)の普及に伴いより正確な製作年を知ることが可能であるが、これにより調査した楽器の幾つかは、マッジーニの死後に製作された作品であることが分かった。この結果が意味するところは、未だ特定されていない17世紀後半に於ける彼の継承者の存在の可能性を示唆するものである。
 
クレモナのジローラモ・アマティと同じく、マッジーニは1630年に北イタリアを襲ったペストにより亡くなった。
写真:Viola made by MAGGINI.Giovanni.Paolo, Brescia